外壁塗装
外壁塗装

「外壁のサイディングに隙間を見つけたけど、埋めた方がいいの?」
「隙間があるのは、施工不良なんじゃ…?」
「自分でコーキングを打って埋めても大丈夫?」
サイディングの隙間について、こうしたご相談をよくいただきます。
こんにちは。株式会社縁家(えんや)の職人です。
外壁に隙間を見つけると、「ここから雨水が入るのでは」と不安になりますよね。ですが結論から言うと、サイディングの隙間には〈埋めるべき隙間〉〈埋めなくていい隙間〉〈埋めてはいけない隙間〉の3種類があります。
見た目が気になるからと、すべてをコーキングで塞いでしまうと、かえって家を傷めてしまうことがあります。今日は、この3つの見極め方を職人の視点でお話しします。

まず前提として、いまの住宅で多く使われている窯業系サイディングは、板状のボードを外壁に張り合わせ、その継ぎ目をコーキング(シーリング)でつないで仕上げています。そして、ボードの内側には湿気を逃がすための通気の仕組みが設けられています。
この構造を知っておくと、外壁の隙間には「あっては困る隙間」と「あって当然の隙間」があることが見えてきます。整理すると、次の3つです。
同じ「隙間」でも、役割はまったく違います。どれに当てはまるかを見極めることが、外壁を長持ちさせる第一歩です。

まず、しっかり埋める(補修する)必要があるのは、本来ふさがっているべき場所が劣化で開いてしまった隙間です。代表的なのは次の2つです。
■ ボードの縦目地のコーキングが切れている
サイディングボードの縦のつなぎ目には、防水と、外壁の動きを吸収する役割でコーキングが充填されています。これが経年でやせたり、ひび割れ・切れ・剥がれを起こすと、雨水の侵入口になります。
■ 窓(サッシ)まわりのコーキングが傷んでいる
サッシと外壁の取り合い部分は、雨が直接当たりやすく、傷みやすい場所です。ここに隙間ができると、雨水が壁の内部に回り込みやすくなります。
これらは、上からコーキングを重ねる「増し打ち」ではなく、古いものを撤去して新しく打ち直す「打ち替え」で直すのが基本です。打ち替えのときに、底を接着させない“2面接着”で仕上げることが長持ちのポイントになります
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次に、あわてて埋めなくてよい隙間です。その代表が、ボード同士の横方向の継ぎ目です。
サイディングは横に長いボードを重ねて張ることが多く、この重なり部分は「相じゃくり(あいじゃくり)」という、少し重ね合わせて水をはじく形状に加工されています。つまり、見えている細い隙間は、水を中に入れず外へ流すための構造の一部なのです。
ここを全体的にコーキングで埋めてしまうと、水や湿気の通り道をふさぐことになり、かえってボードの反りや塗膜の劣化を早めてしまうことがあります。基本は、そのままで問題ありません。
なお塗装のときに、この継ぎ目へ塗料が入って部分的にまだらに見えることがありますが、機能上は問題ないものです。どうしても見た目が気になる正面などは、部分的に整える方法もありますが、外壁全体を塞ぐのは避けます。

そして、いちばん注意していただきたいのが、埋めてはいけない隙間です。これらは、家の内部にたまる湿気や、万が一入った雨水を外へ逃がすために、あえて設けられている隙間です。
■ 水切りの下の隙間(外壁のいちばん下、基礎の上あたり)
■ 通気口・換気スリットまわりの隙間
■ ベランダの笠木(手すり上部)の下の隙間
これらは「雨が入りそう」と見えても、実は水を“逃がす”ための隙間です。良かれと思って塞ぐと、雨漏りや腐食をかえって悪化させてしまうことがあります。
いまの多くのサイディング外壁は、ボードの内側に空気の通り道(通気層)を設けた造りになっています。壁の中に入った湿気を、下から上へ、そして水切りなどから外へ自然に逃がす仕組みです。
この「湿気を逃がす流れ」があるおかげで、壁の内部が乾いた状態に保たれ、下地や断熱材が長持ちします。隙間をすべて塞いでしまうと、この流れが止まり、湿気が壁の中にこもってしまいます。
つまり、外壁の防水とは「隙間をすべてなくすこと」ではありません。入れてはいけない場所はしっかり止め、逃がすべき水はきちんと逃がす——このバランスを守ることが、本当の意味での防水です。

市販のコーキング材は手に入りやすいため、ご自身で隙間を埋めようとされる方もいらっしゃいます。ただ、良かれと思った補修が、逆効果になってしまうこともあります。
「隙間をなくせば安心」と感じやすいのですが、大切なのは“どの隙間か”を見極めることです。判断に迷う隙間は、無理に触らず、一度点検を受けるのが安全です。

サイディングの隙間は、場所によって役割がまったく違います。埋めるべきか、そのままにすべきかは、現地でボードの構造や劣化の状態を見ないと正しく判断できません。
縁家(えんや)は職人直営です。営業会社を介さず、現地を見た職人がそのまま診断・施工します。だからこそ、「その隙間が何のためにあるのか」を見極めたうえで、埋めるべきところだけを適切に補修します。むやみに塞いで家の呼吸を止めることはしません。
隙間ひとつをどう扱うかにも、職人の判断が出る——私たちはそう考えています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
「この隙間、埋めた方がいいのか見てほしい」
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「縁家の職人と一度話してみたい」
なんでも構いません。
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