屋根塗装
屋根塗装

「築15年で屋根塗装をしたが、数年で剥がれてきた」
「業者に『この屋根は塗装できない』と言われた」
「うちの屋根、どんな種類だろう?」
こうしたご相談を、屋根の診断でよくいただきます。
こんにちは。株式会社縁家(えんや)の職人です。
屋根塗装で意外と知られていない大切な話があります。それが、「塗装してはいけない屋根材がある」という事実です。
見た目は普通のスレート屋根に見えても、実は塗装工事をしても意味がない、むしろ屋根の寿命を縮めてしまう屋根材が存在します。にもかかわらず、これらの屋根材に平気で塗装工事を提案する業者が今もいるのが現状です。
この記事では、塗装してはいけない屋根材の代表的な特徴、なぜ塗装できないのか、そして正しいメンテナンス方法まで、職人の視点で正直にお伝えします。相見積もりを検討中の方、そして既に塗装してしまった方の両方に、大切な情報です。
まず、なぜ「塗装できない屋根材」が生まれたのかという業界の背景からお伝えします。これはメーカーの悪意ではなく、時代の技術過渡期の産物です。

1990年代後半、アスベスト(石綿)の健康被害が社会問題となり、建材からのアスベスト排除が急務となりました。この動きを受けて、各屋根材メーカーは「ノンアスベスト屋根材」の開発を急ぐことになります。
それまでのスレート屋根材は、アスベストを含むことで強度と耐久性を保っていました。アスベストなしで同等の性能を実現するのは、当時の技術としては非常に難しい課題でした。
2000年前後、各メーカーからノンアスベスト屋根材が発売されました。しかし、当時の技術では十分な耐久性を確保できず、いくつかの商品で以下のような問題が発生しました。
これらの屋根材は、現在では製造中止となっているものが多く、メーカー各社もその後の技術改良で問題を解決した新しい商品を製造しています。
問題の屋根材は、今も築15〜25年の住宅の屋根として現存しています。多くのご家庭で「そろそろ屋根塗装のタイミング」というときに、この問題に直面します。
メーカー自身が「塗装を推奨しない」と公表している屋根材もあり、事前のメーカー確認が非常に重要になります。

業界で「塗装が推奨されない」と広く知られている屋根材には、共通する特徴があります。ご自宅の屋根がこれらに該当するか、確認の参考にしてください。
塗装非推奨とされる屋根材の多くは、1990年代後半〜2000年代後半にかけて、複数のメーカーから販売されていました。アスベスト規制を受けて各社が「ノンアスベスト屋根材」の開発を急いだ、技術の過渡期にあたる商品群です。
こうした屋根材には、次のような特徴や症状が見られることがあります。
これらの屋根材は、現在では製造中止となっているものが多く、各メーカーもその後の技術改良で問題を解決した新しい商品を製造しています。
上記の情報は、業界で広く知られている情報を元にお伝えしていますが、以下の点にご注意ください。

ご自宅の屋根が塗装非推奨の屋根材かどうかを見分ける方法をお伝えします。
塗装非推奨の屋根材の多くは、1996年〜2008年頃に販売されていました。この時期に建てられた住宅、または屋根の葺き替えを行った住宅は、該当する可能性があります。
以下の症状が出ている場合、塗装非推奨の屋根材の可能性があります。
お家を建てた時の書類(住宅設計書・仕上げ表・保証書など)に、使用した屋根材の商品名が記載されている場合があります。書類の中で「屋根材」「化粧スレート」などの項目を確認してみてください。
上記の見分け方は目安ですが、確実な判断には専門家による現地確認が必要です。特に、屋根に登って屋根材そのものを確認することで、より正確な判断ができます。

既に塗装非推奨の屋根材に塗装工事をしてしまった方に、正直にお伝えします。
塗装非推奨の屋根材に塗装を施した場合、以下のような症状が起きる可能性があります。
塗装非推奨の屋根材は、「表面をコーティングすれば大丈夫」という問題ではありません。屋根材本体の内部構造に問題があるため、表面に塗料を塗っても根本的な解決にはならないのです。
むしろ、塗装によって屋根材の呼吸が妨げられ、内部の劣化が早まる可能性もあります。
既に塗装してしまった場合、以下の対応が推奨されます。
残念ながら、塗装非推奨の屋根材と知らずに塗装工事を提案した業者に、法的責任を問うのは難しいのが現状です。ただ、契約時に「屋根材の確認をしなかった」という業者の姿勢は、業者選びの判断材料になります。
今後の業者選びでは、「事前にメーカー確認をしてくれる業者か」を必ず確認することをおすすめします。
塗装非推奨の屋根材の正しいメンテナンス方法をご紹介します。

既存の屋根材の上に、新しい屋根材を重ねて葺く工法です。塗装非推奨の屋根材でも、下地としてはまだ機能できる状態であれば、この工法が採用できます。
メリット
費用の目安
約80万〜130万円
既存の屋根材を全て撤去し、下地から新しく作り直す工法です。屋根の下地(野地板)まで劣化が進んでいる場合や、屋根材の変更を希望する場合に選ばれます。
メリット
費用の目安
約150万〜250万円
カバー工事と葺き替えのどちらが最適かは、屋根の状態によります。下地(野地板)がまだ問題なければカバー工事、下地まで劣化していれば葺き替えが基本です。
必ず専門家による現地調査を経て、最適な方法を選ぶことをおすすめします。
縁家では、屋根塗装のご依頼をいただく前に、必ず「屋根材のメーカー確認」を徹底しています。
これまでお伝えしてきたように、屋根材の中には塗装しても意味がない、むしろ悪影響を及ぼす商品が存在します。「見た目は普通のスレート屋根」でも、実際にはメーカーが塗装を推奨していない商品かもしれません。
お客様に本当に適した工事をご提案するには、まず「その屋根材が塗装できるかどうか」を正確に把握する必要があります。

縁家の現地調査で「塗装ができない屋根材です」と判明した場合、塗装工事はお断りします。「せっかくご相談いただいたのに」と申し訳なく思いますが、意味のない工事をお受けすることは職人としてできません。
縁家では、屋根塗装だけでなく、塗装できない屋根材への対応として「屋根カバー工事」「屋根葺き替え工事」も専門として承っています。
「塗装できない屋根材だと分かったけど、別の業者を探すのは面倒」という方も、そのまま縁家にご相談いただけます。屋根の状態を丁寧に診断した上で、カバー工事か葺き替えか、最適な選択肢をご提案します。
塗装から本格的なリフォームまで、屋根に関するすべてを一つの業者にご相談いただける体制を整えています。窓口が一本化されることで、お客様のご負担も大きく軽減されます。
これから屋根塗装を検討される方は、業者に「うちの屋根はメーカー確認していただけますか?」と一言確認することをおすすめします。誠実な業者は、快く確認してくれます。
「うちはどんな屋根でも塗れますよ」と即答する業者は、屋根材の知識が不足しているか、あえて確認せずに塗装を提案しているかのどちらかかもしれません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
「うちの屋根、塗装できるか確認してほしい」
「以前塗装したが、剥がれてきて心配」
「他社に屋根塗装を勧められたが、大丈夫か見てほしい」
「屋根カバー工事や葺き替えの見積もりも一緒に相談したい」
なんでも構いません。
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