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足場工事で塗装の仕上がりが変わる?|足場の種類と「いい足場」の見分け方を職人が解説

「足場って、どこの業者も同じじゃないの?」

「足場代は高いけど、本当に必要なの?」

「『足場無料』という広告を見たけど、大丈夫なの?」

足場について、こうしたご相談をよくいただきます。

こんにちは。株式会社縁家(えんや)の職人です。

足場は、工事が終われば撤去され、あとには残りません。そのため、あまり重要視されないこともあります。ですが、職人の立場から言わせていただくと、足場の良し悪しは、塗装の仕上がりを大きく左右します。

「いい足場は、いい塗装につながる」——今日は、その理由と、いい足場の見分け方を、職人の視点でお伝えします。

足場は「塗装品質の土台」|なぜ必要なのか

足場は、ただ職人が登るためのものではありません。塗装工事において、いくつもの大切な役割を担っています。

■ 足場の主な役割

  • 2階以上の外壁や屋根に、安全に手を届かせる
  • 職人が安定した足元で、丁寧に作業できる土台になる
  • 塗料の飛散や工具の落下を防ぐメッシュシートを張る下地になる
  • 職人の安全を確保する(一定の高さ以上の作業では、足場の設置が法令で定められています)

足場は完成すると撤去されて残りませんが、塗装の品質と安全の「土台」です。この土台がしっかりしているかどうかが、仕上がりに効いてきます。

足場の主な種類|くさび式・単管・枠組

足場にはいくつか種類があり、現場の条件によって使い分けられます。戸建て住宅でよく使われるものを中心にご紹介します。

■ くさび緊結式足場(ビケ足場)

■ 単管足場

  • 鉄パイプ(単管)とクランプで組む、シンプルな足場
  • 狭い場所や複雑な形状に対応しやすい
  • 踏板が狭く、作業性・安定性はくさび式に比べて劣る

■ 枠組足場(ビティ足場)

  • 鋼製の門型の枠を組み上げる、強度の高い足場
  • ビルやマンションなど、大規模な建物向け

戸建ての外壁塗装では、安定性と作業性に優れた「くさび緊結式足場」が標準的に使われます。隣家との距離が極端に狭いなど、現場の事情によって単管足場が選ばれることもあります。

原価を抑えるために、足場の質が落とされることも

足場には、材料費・運搬費・組み立てと解体の人件費がかかります。そのため、工事全体の原価を抑えようとして、足場の質が落とされてしまうケースがあります。見た目には分かりにくい部分ですが、職人の作業しやすさや安全性に直結する部分です。

■ 価格を抑えた足場に見られる特徴

  • 本来くさび式が適した現場でも、より安価な単管足場で済ませる
  • 建物の全周ではなく、一部の面にしか足場を組まない
  • 踏板(足場板)の枚数を減らし、足元が狭く不安定になる
  • 壁つなぎ(控え)が少なく、強度や安定性が落ちる
  • 飛散防止のメッシュシートを省く、または簡易なもので済ませる
  • 傷みのある中古の部材が使われる

こうした足場は費用こそ抑えられますが、職人が丁寧に作業しにくくなり、結果として塗装の仕上がりや安全性、近隣への配慮に影響することがあります。足場の良し悪しが塗装にどう関わるのかは、次の章でお話しします。

いい足場が、いい塗装につながる理由

なぜ足場の良し悪しが、塗装の仕上がりに関わるのか。理由はとてもシンプルです。

しっかりした足場なら、職人は安定した足元で、無理な姿勢をとらずに両手を使って作業できます。その結果、下地処理も、3回塗りも、どの場所でも同じ丁寧さで進められます。全面に手が届くので、高所や軒下、付帯部まで塗り残しが出ません。

反対に、ぐらついて不安定な足場だと、職人は自分の体を支えることに気を取られてしまいます。足場が届いていない場所は手が入りにくく、危険な体勢になる場所ほど、作業が難しくなります。

つまり、安全に、落ち着いて作業できる足場であることが、そのまま丁寧な塗装につながるのです。足場は、職人が本来の仕事をするための「土台」なのです。

いい足場の見分け方|5つのチェックポイント

専門的に見える足場ですが、いくつかのポイントは、工事が始まったあとにご自身の目でも確認できます。

① 建物全体を、隙間なく囲っているか

足場が届いていない面があると、そこは塗り残しや作業の雑さにつながります。建物をぐるりとカバーできているかを見てみましょう。

② 踏板が広く、ぐらつかず安定しているか

職人が乗る踏板がしっかりしていると、丁寧な作業につながります。歩いたときにぐらぐらしない足場が理想です。

③ 建物との距離が適切か

近すぎると塗りにくく、遠すぎると手が届きません。壁から適切な距離が保たれているかもポイントです。

④ 飛散防止のメッシュシートが張られているか

塗料の飛散や工具の落下から、ご近所やご自宅の周囲を守るためのシートです。きちんと張られているかを確認しましょう。

⑤ 壁つなぎ(控え)が取られ、しっかり固定されているか

足場を建物に固定する「壁つなぎ」があることで、強風時などでも倒れにくくなります。安全面の大切なポイントです。

「足場無料」はどう考える?|事実ベースで

広告などで「足場無料」という言葉を見かけることがあります。これをどう考えればいいか、事実ベースでお伝えします。

足場には、材料費・運搬費・組み立てと解体の人件費が必ずかかります。相場としては15万〜25万円程度が目安です。つまり、足場そのものに費用がかかるのは事実です。

「無料」とされている場合、その費用が別の項目に含まれている、あるいは簡易的な足場になっている、といった可能性があります。これ自体が悪いとは限りませんが、「なぜ無料なのか」「どんな足場を使うのか」を確認しておくと安心です。

大切なのは、金額の表記よりも、見積書の内訳と、実際に使われる足場の内容を確認することです。

縁家の考え方|安全と品質のための足場

縁家のぼり

足場は、完成すれば見えなくなります。でも、その土台がしっかりしているかどうかで、塗装の仕上がりも、工事の安全性も変わってきます。

縁家(えんや)は職人直営です。現地を見た職人が、その家の形や周囲の状況に合わせて、安全に丁寧な作業ができる足場を設計します。見えなくなる土台だからこそ、ここに手を抜きません。

いい足場は、いい塗装のためにある——私たちはそう考えています。

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